ニュイ・サン・ジョルジュの造り手を語るなら、その筆頭格として名前が挙がる ロベール・シュヴィヨン。


ヴォーヌ・ロマネをはじめとした、少し北部の地域で造られる著名なワインと比べてしまえば、どうしても影の薄くなるニュイ・サン・ジョルジュというアペラシオンにあって、ロベール・シュヴィヨンの作品はそれらの銘酒にも決して見劣りしません。


それどころかこのドメーヌは、 ブルゴーニュでもトップクラスの極めて高い実力を持つ生産者 として認識されており、ワイナート誌では…



●アルマン・ルソーや、ジョルジュ・ルーミエを凌いでも不思議ではない！



とまで評されていて、同誌のニュイ・サン・ジョルジュ特集であった、55号の 表紙にも掲載 しています。


もちろん世界でもその腕は認められており、パーカー氏には 「コート・ドールの造り手でも、とりわけ才能豊かで実力が安定している代表格」 と評され、さらには 「ニュイ・サン・ジョルジュの王様」 とも讃えられました。



愛好家からの人気も高いシュヴィヨン家、彼らが自らの手で元詰めを開始したのは、先代の活躍していた1968年からの事。


当時3haしかなかったという畑も、ニュイ・サン・ジョルジュ内に少しずつ拡大していきました。


ニュイ・サン・ジョルジュはまぎれもなく高いポテンシャルを秘めた産地ですが、変化に富んだ土壌は一概に語れません。


現在彼らが所有するのはそんな中でも、 ヴォークラン や レ・サン・ジョルジュ をはじめとして、 レ・プリュリエ、レ・カイユ、オー・シェニョ など、この地域で最上級とされる銘醸畑が幅広く揃うようになったのです。



またロベール・シュヴィヨンの畑の樹は、50年から75年という平均樹齢の高さを誇っており、ヴォークランに至っては驚くべき事に 100年 を超える樹も。


一般的にもパワフルなイメージのあるヴォークランという畑ですが、とりわけシュヴィヨンのヴォークランは古樹による凝縮度も手伝って、 恐ろしいほどの濃密さ を備えたワインとなり、その力強さと風格に驚かされます。


「ヴォークランと双璧をなす、レ・サン・ジョルジュですら繊細に感じる」 ほどであり、その為シュヴィヨン家での試飲の際にラストを飾るのは、レ・サン・ジョルジュでなくヴォークランなのだとか。


そのレ・サン・ジョルジュも十分に力強いのですが、柔和な印象もあってバランス感の優れたワインであり、畑が目と鼻の先にあるにも関わらず、ヴォークランとはまた異なる完成度の高さ。


この他にもロベール・シュヴィヨンが造るワインは、 畑ごとのテロワールの違いがよく見て取れる造り となっています。

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