シャトー・ペトリュスとロマネ・コンティ。ボルドーとブルゴーニュを代表する世界最高峰のカリスマワインにはある共通点があります。それは、どちらも二代続けて同じ家族が醸造長を務めていることです。


ロマネ・コンティは、アンドレ・ノブレからベルナール・ノブレへ。そしてシャトー・ペトリュスは、ジャン＝クロード・ベルエからオリヴィエ・ベルエへ。どちらも、父から息子へとその座が継承されています。


そして、シャトー・ペトリュスの醸造長を二代続けて務めているベルエ一族が家族で所有し、プライヴェートで手掛けているワインがイルレギーのドメーヌ・エリ・ミナとラランド・ポムロールのシャトー・サミオンです。


シャトー・サミオンは別途ご紹介していますので、このページではドメーヌ・エリ・ミナのご案内です。


バスク語で「郷愁＝ノスタルジー」を意味する言葉である「エリ・ミナ」は、ジャン＝クロードが詩人であった父への敬慕から、父の生まれ故郷であるバスク地方に畑を購入して、深い愛情を注いでいるワインです。


バスク地方はスペインとの国境を有したアキテーヌ地方の南に位置しています。「バスク地方」というのは、歴史的・文化的な地方名で、行政地域名ではありませんが、フランス・スペインにまたがり7地域（うち3地域がフランス）をいいます。


バスク地方の人々は、フランス人でもスペイン人でもなくバスク人であるという自覚が強く、独自の言語（バスク語）、文化、風習、生活様式があり、それを守ることを重要としてきました。フランス革命によって弾圧されるまで、バスク地方は独自の自治を謳歌していました。いまでもバスク地方の文化、風習は絶やすことなく現代に受け継がれています。


そんなジャン・クロード氏のルーツであるバスク地方にあるドメーヌ・エリ・ミナ。栽培面積は僅か2.8ヘクタールで、赤ワインと白ワインが造られています。どちらも生産量が極めて少ない貴重なAOCイルレギーのワインです。


ブドウは、標高400メートルの赤砂岩土壌の段丘で栽培されており、栽培から収穫に至るまでトラクターや機械は一切使われず、すべて手作業で行なわれます。最初の5年間は畑の土を活性化させるためにビオディナミによる栽培が行われました。その後、良識ある栽培を行いたいとの意向から、現在はリュット・レゾネによるブドウ栽培を行っています。


赤ワインは、ジャン・クロード氏がメルロー以上に愛着を持つブドウ品種カベルネ・フランを100%使用し、0.9haの区画からたった4樽のみ造られるワイン。僅か1200本のみの生産となる、究極のミクロ・ガレージ・ワイン！


白ワインはフレンチ・バスク地方の名産でもあるグロ・マンサンを主体にプティ・クルビュ、プティ・マンサンをブレンド。しっかりとした酸の骨組みの中にストレートなミネラル感があり、フィニッシュには生き生きとして心地良い酸が残ります！


いずれのワインもかなりの少量生産のため、在庫は不安定になると思います。

市場に出回ること自体が少ないので、まだ在庫が残っていたら、早めの確保をオススメいたします！

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