昔は年齢を数えで計算していたので、誕生日の概念がなかったようですが、
何事でも「初」のものは特別なので、生まれて始めての特別な誕生日にはお餅で
お祝いする習わしが出来たのでしょう。>

諸説ありますが、「一生食べ物に困らないように」と言う意味です。
「一生(一升)餅(食べ物)を背負う」つまりは順調な人生を願ったのでしょう。

地域によっては重ねたお餅を踏ませたり、小さなわらじを履かせて歩かせたり
筆（芸術家）・そろばん（商人）・お金（富豪）を並べて餅を背負ったまま
子供がどこに歩いていくかで将来を占ったりもします。

お餅は古来より神様に捧げられる神聖な特別な食べ物だったようです。
それで餅を食べることで特別な力を授かると信じられていたとか。
その事から「食べ物の代表＝餅」になったと思われます。

紅白の色はご存知の通りおめでたいことを表す色です。
円形のお餅を重ねる＝「縁（円）を重ねる」と、これまた
大変に縁起を担いでいるようです。

店長の調査の結果、どうやら東日本にこの紅白2段重ねが多く、
西日本では白一段の一升餅が多いようです。他にも地域によっては
あんこ入り、板状に伸ばしたもの、楕円（足の形のイメージ）など
色々と伝えられているようです。

「一生食べ物に不自由しない」＝「背負いきれない」と言う意味で
軽く尻餅をつかせるとより意味が付きます。これも地域によって諸説あり、
早く歩く子は家から出て行くので転ばせるとの説もあります。

また、地方によっては転ばずに歩ければ粘り強く（餅なので）
人生を歩いて行けるとされるようです。本当に地域により様々で
すごいところでは餅を背負って歩いている子供に小さい餅を
ぶつけて邪魔をして、それでも転ばなかったら縁起が良いと
される（安全第一で）地域もあるんだとか(^^;)

2007/11/21追記：
しっかりと地に足をつけるように(軽々しくならないように)
願いを込めて一升餅を背負います(東京都　阿部様より)

転んでも転ばなくても縁起が良い儀式です（＾＾）

由来・伝承などご存知でしたらぜひお寄せ下さい！

「１」と「８」は大変に縁起が良い数字で、「１」は万国共通で縁起が良いし、
「八」は末広がりでこれまた非常に縁起が良いとされる数字です。
他にも「８」と言う字はまじないの世界でも物質面・精神面での
安定を意味するそうです。

余談ですが、「一八」の中国語での発音は、「出世する・成功する」を意味する
「有發」に似ていると中国では大変縁起が良いとされているんだとか。

誕生餅・一生餅の他にも、力餅・立ったら餅・背負い餅・しょわせ餅・ぶっつけ餅
・踏み餅・祝い餅・初誕生餅・一升餅・紅白餅など色々あるようです。

昔は知人・縁者・近所の人などを集めてお祝いを開き、儀式の後には
誕生餅を切って分けて持ち帰っていました。幸せのおすそ分けでしょうか。
現在では皆で分けたり、調理して晩ご飯になったり幅広く使われております。

基本的にはお正月に食べる切り餅と同じものですので、あんこやきなこで
美味しくお召し上がりになれます。