とろける食感をお楽しみいただくために...

最高級肉ならではのとろける食感...

グルメ番組などで『口に入れたとたんに溶けてなくなりました。』なんて多くのレポーターが表現していますが、これは、サシがバランス良く入ったお肉(霜降り肉)の脂分が溶け出し赤身部分の旨味とからみあい、その美味しさが口の中いっぱいに広がり、 スルッとのどごし良く飲み込めるということで『お肉が溶ける』という感覚になるのです。
とりわけ日本人はこのトロッスルッという食感を好む傾向にあり、『とろける食感=美味しい』という風になります。

脂が溶けだす温度『融点』に注目!

脂は、温度帯によって液体・固体と変化するもので、温度がある一定の高さになり、固体から液体に変化する温度のことを『融点(ゆうてん)』と言います。
この温度は脂によって異なりますが、大和榛原牛は他の畜種に比べてもかなり低く、人の体温(口内・手のひらなど)でジワッーと溶け出します。 この融点の低さが、溶ける感覚の口どけの良さや美味しさに大きく関わっているのです。 冷めても美味しいお弁当のおかずなどの食材には、この融点の低い食べ物が多く、融点の高い食べ物は、温かいうちに食べた方が美味しいという食材が多いことからも脂の融点と美味しさの関係が伺えます。

大和榛原牛ならではの『お肉が溶ける』感覚をお楽しみいただくには、あまり火を通しすぎない。 鍋物だったら煮込まない、焼き物や炒め物なら高温で手早く料理するのがポイントです。

大和榛原牛の焼きしゃぶ

焼きしゃぶってご存知ですか? しゃぶしゃぶのようにサッと火を通して食べるのですが、熱い出汁にお肉をくぐらせるのではなく、軽く炙っていただきます。
ご用意いただくのは、大和榛原牛のすき焼きやしゃぶしゃぶ用薄切りスライス肉。 切り落としもイイですね。
お肉によって脂の量が違うので、お好みの部位や人数などに合わせてご用意ください。



焼き過ぎないように!

ホットプレートで料理される方が多いですが、もちろんフライパンでもOKです!
よくある失敗は、焼肉と同じ感覚で焼いてしまうこと。
焼肉は、高温でサッとこんがり焼くのがコツですが、焼きしゃぶは、薄切りスライス肉なのですぐに火が通ってしまいます。 これでは、美味しさも半減、固くパサパサになってしまいます。
ホットプレートの温度を『低温(80℃前後)』に設定してください。 その後は『保温』でもOKです。
これでお肉も柔らかくとろけるような食感になります。

焼きしゃぶのタレ

よく『焼きしゃぶのタレは?』と聞かれますが、シンプルにお肉を味わうなら、塩が一番ですね。
普通のしゃぶしゃぶと同じようにポン酢やゴマだれで食べる方も多いようです。 でも、焼きしゃぶは、普通のあっさりとしたしゃぶしゃぶとは逆にジューシーな肉の美味しさを楽しむ料理です。
焼きしゃぶと一番相性が良いのは『卵黄』なんです。
皆さんも不思議と思われるかもしれませんが、どちらかというと『すき焼き』っぽい食べ方が合うのです。
すき焼きは、お肉にしっかりと醤油や砂糖の味がしみ込んでいるので生卵を卵白も含めて使い、味を和らげていただきます。 それに比べ焼きしゃぶは、お肉に味付けをしないので濃厚な卵黄にニンニク醤油や砂糖、コチュジャンなどの味をお好みで足していきます。
手巻き寿司にしたり、コチュジャンとたっぷり野菜で韓国風に食べるなど様々なアレンジができるのでホームパーティーなどでもお楽しみいただけます。