美味しいステーキの焼き方

『焼くだけ...』と思っていたのに、意外と難しいステーキ。
せっかく奮発していい和牛ステーキ肉を買ってきたのに大失敗(泣...)なんてことにならないように
美味しく焼く方法を知っておきたいですね。

まず、焼く前の準備から

どんなステーキ肉でも必ず以下の3つのポイントは忘れずに

ポイント1: お肉は室温に戻してから焼く
冷凍した肉を使う場合は、まず冷蔵庫で解凍しておきます。
焼く30分~1時間前(冬場は2時間くらい)には、肉を冷蔵庫から出し、室温にまで戻します。
中が冷たいと表面は程よく焼けていても、中まで火が通っていなかったり、焼き過ぎたり失敗のもとです。

ポイント2: 塩・コショウは焼く直前に
塩・コショウは、焼く直前(10~15分ぐらい前)に肉の裏面になる方に軽く味付けをする。
あまり早くからすると旨味が抜けてしまいます。
また、塩・コショウは30cm以上の高さからふると肉全体に均一になります。

ポイント3: フライパンは、先に熱しておく
フライパンは、肉を入れたとき『ジュー』と音がするくらい熱しておきます。

簡単に☆美味しく焼けるステーキ(厚み2cm未満)


こちらにご紹介するのは、あまり大げさに構えないで、簡単にステーキを焼いて美味しくいただくためのノウハウをまとめたものです。
まず、よくレシピ本に書かれている強火で何分などの数字は忘れましょう。 肉の質や状態はもちろん、ご家庭によって調理器具も違いますよね。 条件が様々な中での数字には意味がありません。
焼き色や香りなど、目の前のお肉の状態をしっかり見極めるようにします。


1. では、早速焼いてみましょう!
フライパンを熱し、オイルをたっぷり入れます。
牛脂でもいいのですが、和牛自体に脂肪が多いので、さっぱりしたオリーブオイルがおすすめです。
生のニンニクのスライスを入れて、じっくり香りを引き出しながら揚げて、オイルにニンニクの香りづけをします。 ニンニクがキツネ色になったら、オイルを残してニンニクのみ引き上げます。 このニンニクは、完成したステーキに添えます。
※ポイントは、じっくり時間をかけて香りを引き出すのが目的なので、絶対に強火にしないこと!
2. 肉をフライパンから離さない。
いよいよ肉をフライパンに入れます。
肉を少し回転させて、オイルが全体に行き渡るようにします。
※ここでのポイントは、決して肉をフライパンから離さないこと!
肉の温度が下がり、表面がカリッと仕上がらないからです。
また、火が強すぎるとアッという間に焦げ過ぎてしまうので、オイルがパチパチッと軽やかな音を立てている状態を保ちながら焼きます。
3. 肉を裏返すタイミングは、焼き色で確認します。
少しめくって、美味しそうな焼き色になっていたら、裏返します。
ステーキハウスなどの美味しいそうな焦げ色(キツネ色)をイメージしてください。
この時点で、返した側にもある程度火が通っていますので、それほど時間を置かずに引き上げます。
※ここでのポイントは、肉の表面全体に焼き色をつけることです。
4. 焼き終えたお肉は、一度休ませる。
引き上げた肉は、この時点で塩を振り一度休ませます。
肉の旨味の素となる肉汁が全体にまんべんなく行き渡り、肉の中心温度もグングン上がっていきます。
ミディアムレアのステーキは、中心温度が約58度です。
ファミリーレストランなどでは、熱々の鉄板の上にジュージューと音を立てながらステーキが運ばれて来ますが、肉の内部に火が通り過ぎてしまう悪い例です。
5. 完成です!
グルメ番組などで、ステーキにナイフを入れた瞬間、ジュワ~ッと肉汁が溢れる演出をされていることがありますが、あれは肉の旨みが流れ出てしまって悲しいですね。
本当に美味しいステーキは肉の旨みが全体にしっかり回り、ナイフを入れた時にあんなに肉汁が出ないはずです。
チェックしてみてください。


本格厚切りステーキの焼き方(厚み2cm以上)



次にご紹介するのは、極厚カット(2cm以上)された極上肉を失敗せずステーキに焼き上げる基本です。
お好みの焼き加減に仕上げるには、下記の基本レシピを参考にして焼き色や香りなど、ご自身の目でお肉の状態をしっかり見極めるようにします。


レアの焼き方
  • 片面を強火で約30秒焼きます。
  • 火を落として弱火で約1分焼きます。
  • 肉を裏返し、強火で約30秒焼きます。
  • 弱火に落として約1分焼きます。

フォークや箸で肉に触ってみて
柔らかい状態で火を止めます。
肉の中心温度は約45℃、ほとんど生の状態です。

ミディアムレアの焼き方
  • 片面を強火で約1分焼きます。
  • 火を落として弱火で約1分焼きます。
  • 肉を裏返し、強火で約30秒焼きます。
  • 弱火にして約1分半~2分焼きます。

フォークや箸で肉に触ってみて
柔らかい状態で火を止めます。
肉の中心温度は約50℃、ほぼレアに近い状態です。

ミディアムの焼き方
  • 片面を強火で約1分焼きます。
  • 火を落として弱火で約2分焼きます。
  • 肉を裏返し、強火で約30秒焼きます。
  • 弱火に落として約2分~3分焼きます。

フォークや箸で肉に触ってみて
弾力性がある状態で火を止めます。
肉の中心温度は約55℃、中心部はピンク色の状態です。

ウェルダンの焼き方
  • 片面を強火で表面全体に肉汁が出てくるまで焼きます。
  • 肉を裏返し、裏面も強火で肉汁が出てくるまで焼きます。
  • 弱火に落として固いと感じるまで焼き上げます。

フォークや箸で肉に触ってみて
かなり固いと感じるまで焼きます。
肉の中心温度は約75℃、中心まで火が通った状態です。

いかがですか? 意外と簡単でしょ。

ステーキというと高価な外食のイメージですが、思ったよりずっと手軽に作れる料理です。 フライパンでの上手な焼き方をマスターしておけば、特別な日には、とことんこだわって最高のおもてなしに。 普段は、お惣菜の感覚で美味しくいただけます。
大和榛原牛(黒毛和牛A5等級)極上肉の部位によって違う味わいも楽しめて、高級レストランやステーキハウスより、ずっと財布に優しいおうちステーキ。
是非、レパートリーに加えて笑顔溢れる食卓に...