語源はチェラーザ(サクランボ)。
チェラスオーロとは、厳密にはロゼ(ロザート)でもなく、赤ワインでもない、特別なワインにのみ使われる呼称です。

アブルッツォで第一級の生産者は、この生産が難しいチェラスオーロを作り、誇らしげに試飲させてくれたりします。
並の域を超えたロゼ、サクランボの風味や香りに溢れ、赤ワインでも白ワインでも表現できない、独自の味わい・魅力を持つワインにだけ、この呼称がつかわれます。

ロゼというと、軽めで水っぽいものを想像する人も多いと思いますが、このチェラスオーロは全く別のタイプのワインで、評論家からも「探し求める価値がある」ワインとして高い評価を得ています。

この特別なワインを作ることができるブドウ品種は限られています。
モンテプルチャーノ種はその筆頭と言われる品種。 このブドウは果実味が強く果皮に含まれる色素も多いため、チェラスオーロに最も適した葡萄の一つです。

そして、ヴァッレ・レアーレは標高の高い国立公園内で生まれるエレガントなブドウを使い、絶品のチェラスオーロを作ります。現地でも特にレストランが毎年瓶詰前に仮押さえする程に人気のワイン。3年がかりでようやく確保しました!







畑について
ヴァッレ・レアーレでは、「チェラスオーロ」造りは一つの大切なプロジェクト。
赤ワインもチェラスオーロも、同じモンテプルチャーというブドウ品種から作りますが、畑は全く別に管理しています。
つまり、チェラスオーロに使われるブドウは、最初からチェラスオーロ用に選ばれた、専用の畑から生まれます。

畑の特徴は、小さな石、砂利質が多い土壌であること。

小石や砂利質の土壌の特徴は、「水はけが良い」ことと、「温度変化=昼夜の寒暖差」です。
土壌は雨が降っても排水性が良く、また石は熱しやすく冷めやすいので、昼夜の寒暖差をはっきりと地面に伝えます。
これらの特性により、ぶどうは凝縮感があって芯のある味わい、豊かな芳香と、さらにシャープな酸を持つエレガントな味わいを表現することができるようになります。
この要素は、名品と謳われる白ワインにも共通する特徴です。
冷やして飲んで美味しいチェラスオーロには、このように、白ワインに重要視される特徴を持つ黒ブドウであることが最も大切な条件となります。

栽培の方法
垣根仕立てで、さらに高密度でブドウを栽培します。 密植させることで木にストレスがかかり、木1本あたりの収穫量が減ります。
すると、間引きのような効果で、ひと房あたりの実の質が上がることになります。 また、成熟にも時間がかかるため、風味が増すことになります。
(チェラスオーロ用のブドウの収穫は比較的秋の遅い時期になる傾向があります。)

収穫時期は、特に慎重に選びます。 最も大切な味わいの要素である、フレッシュな、旨みのある酸を多く含む時期であること、これを一番優先します。

そのため、他の赤ワイン用のモンテプルチャーノと全くずれた時期に収穫されることもよくあります。