ユリカレザークラフトの【財布8】は、フタの重なり具合が印象的なシリーズ。一般的に、この手のお財布は外側のフタを開かないと、内側のフタを開くことができないようになっているのに対して、こちらは内外２枚のフタを意図的にずらして取り付ける（内側のフタが下から少し出ている状態）ことで、外側のフタに干渉されることなく、内側のフタだけを開けられるような仕組みになっています。ゆるいカーブのフラップは、ユリカのお財布を象徴するデザインのポイントですが、こんな風に重なると、何だか可愛らしく見えてしまうから不思議。ユリカならではの機能美が生み出した、ユニークで愛嬌のあるお財布です。

ユリカらしい、コロンとしたフォルムのハーフウォレット。ハリのあるしっかりとしたスムースレザーを使用している上、大きめのフラップが２枚も付いているので、使いはじめは相当なボリューム感がありますが、しばらく使い続けると、革がこなれて、厚みにもクタッとした落ち着きが見られるようになってきます。文字通り、レザークラフトならではのエイジング（経年変化）を存分に味わうなら、【財布8シリーズ】は最適な選択肢のひとつです。

【財布8シリーズ】の収納部分は、２層構造になっています。手前がマチありポケットで、奥は容量豊富な蛇腹ポケット。それぞれにフタが付いていて、別々に開閉できるところが最大のポイントです。ポケット内は、中仕切りを多く設けないシンプルなつくりで、紙幣・硬貨・カードなど、中身をひとまとめにポンッと放り込むような、ラフでカジュアルな使い方が似合います。

一枚目のフラップを開くと、じゃばらタイプのメインポケットへ。中央の札入れスペースには、お札を二つ折りで収納。カードポケットは、横向きの複数まとめ入れ方式が前後合わせて２つ。足りない場合は、札入れ部分にもカードを入れて、共用スペースとするのもいいでしょう。

フラップ二枚目が、大開口のコインポケット用。小銭だけで支払いを済ませる際は、ダイレクトにアクセスできる方が格段にスムーズです。マチありで、かなり大きく開くので、たくさんのコインを収納可能。ハーフサイズのお財布としては、群を抜く収納力があります。

植物性タンニン鞣しの姫路産牛革（ヌメ革）を使用。革の自然な風合いを感じられるよう、薄化粧に仕上げてあります。人の肌と同じように革にも個体差があり、シワや色ムラなどは、その革だけが持つ天然の模様とも言えます。使い続けるうちに見られる、色の深みや光沢感・アタリなど、エイジング（経年変化）とともに革の表情が変わっていくのを楽しみながら、自分だけのお財布を育ててみて下さい。