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シャトー・サン・サテュルナンは、ベガダン村（シャトー・バタッシュ・ドーなどが本拠を置く）の最上の粘土石灰質土壌に位置し、ファイン・ワインを生みだすために必要な並外れた日照を享受している。クリュ・ブルジョワに格付されるこのシャトーは、極めて個性的なワインを生みだす遅摘みのヴァンダン・ジュ・タルディーヴを特徴としている。 オーナーのアドリアン・トラミエは自然に深い愛着を持っている造り手。1976年以来、土壌と自然環境に適合したリュット・レゾネによるブドウ栽培を守り続けている。化学薬品の使用は最小限に限定し、環境に配慮した物質のみを用いて、人間と自然への影響を最小限に抑え、様々な病害に対する防除処置に関しても有機的アプローチで取り組んでいる。このようなブドウ栽培によって、10月下旬から11月はじめという遅摘みが可能になり、テロワールの真実を表現した健全で完熟したブドウが得られる。 そしてそのブドウからは、深みのある色調と赤い果物のアロマ、豊かな濃度、絹のようなタンニン、ミネラル感のある享楽的なボディ、そして多くの果実味を備えたワインが生み出される。 シャトー・サン・サテュルナンは様々な料理と理想的な相性を奏でる。
シャトー・サン・サテュルナン 2005年 手摘みで収穫したブドウを100％徐梗し、低温マセレーションを実施。その後、セメントとステンレスの発酵槽で発酵を行う。発酵温度は28度、発酵期間は5日間。引き続き約4週間の果皮浸漬を行う。この間、1日2回のビジャージュとルモンタージュを施す。 使用済みのバリックで24ヶ月間熟成。樽はスガン・モロー、タラソン、ダンプト社製のミディアム＋の焼きのもの。熟成はシュール・リーの状態で行い、定期的にパトナージュを施す。無清澄で瓶詰め。
過去を振り返っても82年や61年位しか比較できるヴィンテージが無い、と言われる突出した品質と、非常に評価が高い2005年。これはもう、ビッグヴィンテージを越えて、スーパービッグヴィンテージと呼ばないと言い表せません！ ロバート・パーカー氏の評価も、『05年は並外れたヴィンテージで過去28年間試飲したヴィンテージとは全く違っている！』とコメント。 開放的な性格と余裕のある力強さの、直接的なおいしさ世の中で広くグレート・ヴィンテージとされている年です。つまり82年、89年、90年、95年、00年、03年(左岸)、05年。ワインはアルコールが高く、酸が低く、タンニンはまろやかでいて豊富。味わいに凹凸、陰影があまりなく、濃密に甘い果実味を中心とした、ひたすら外に向っていくような、積極的で明るい性格です。陰影があまりなくとも、平坦ではなく、味わいはとても複雑です。リッチな果実味があるため、比較的早くからおいしく楽しめますが、強いワインですから、長い瓶熟成にも向きます。　～ワイナート37号 2005年ヴィンテージ解説より抜粋～