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1985年のサン・テミリオンの格付で格下げされた。ただし、品質の低下による格下げと言うよりは、手続き等の理由であったようである。しかし、格下げの影響は大きく、価格が低下したりと、苦しい時期を過ごしたが、たゆまに努力により、1996年の格付では、サン・テミリオンのプルミエ・グラン・クリュ・クラッセに返り咲いている。現在はジェラール＆ドミニク・ベコー兄弟に娘のジョアナンさんも加わり、ワイン造りを行っており、その積極的な姿勢は、メルロー100％で造られる、ラ・ゴムリーを造り始めたり、ジョアナンさんも、ジョアナン・ベコーというワインを造りはじめたりと積極的な姿勢が見える。 ル・クラスマン誌は、「シャトー・ボー・セジュール・ベコのワインは、出来上がった直後からその強い樽香で人々を恍惚とさせる。このシャトーは現在一般に評価されているレベルをはるかに超えており、威信も獲得しつつある。ワインは熟成を経ると、よく熟したブドウが醸し出す心地良さとトリュフやスパイスのブーケが自然に出てくる。2001年の「ボー・セジュール・ベコ」は凝縮感があり、力強く、厚みがある。」 実際にベコー家の人たちに会うと、彼ら自身の雰囲気がワインの味と似合っているいことに気づく。これが家族経営シャトーの好感がもてる点なのだ。ジェラールは言う、「格付け維持には不断の品質向上が必要で、そのためには資金が必要です。しかし我々はこのシャトーからの利益を投資する以外に方法はありません。他のシャトーのオーナーであるルイ・ヴィトンやシャネルの人たちは、他に本業があるのですから、資金力という点では桁外れで、不公平です。ここでは自分たちで畑を回って仕事をしています。だからワインには、自分たちの魂が乗り移っていると思うのです。（ワイナート37号の特集記事より抜粋） ボー・セジュール・ベコ、シャトー・ラ・ゴムリについてロバート・パーカー氏は 、1985年のサン＝テミリオンの格付けで、第一特別級から特級（グラン・クリュ）へと格下げになった事実については驚くことではなかったが、この格下げの後、ベコ一族が直ちに、よりリッチで、より複雑なワインをつくろうとして行った様々な改革の姿勢に、私は感銘を受けた。そうした努力は、彼らが1996年に再び第一特別級へと返り咲いたことで報われた。 それに加えて、彼らはメルロ100％の古木からラ・ゴムリと呼ぶキュヴェの生産を始めている。この最初のヴィンテージには贅沢な芳醇さを備え、ポムロールの小さな宝であるル・パンのスタイルに見られる強烈さがある。 ボー＝セジュール・ベコの品質は、1980年代半ば以降大幅に向上した。皮肉なことに、ボー＝セジュール・ベコは1985年におけるサン＝テミリオン・ワインの格付けでは格下げされたのであるが、1996年の格付けで第一特別級に返り咲いた。畑は、石灰岩の丘の上の立地のよい場所にあり、リッチで、フルボディで、しなやかで肉づきのよいワインを生み出している。なるほど、非常によく熟したブドウを収穫し、新樽をたくさん使い、瓶詰めするといった決定が自然と功を奏したらしく、このワインに噛みごたえのある舌触りと、芳醇さと享楽的な魅力を与えている。このシャトーのコンサルタントを務めるエノロジストは、リブルヌの著名なミシェル・ロランである。	シャトー・ボーセジュール・ベコ 2015年 平均樹齢35年のメルロー80％、カベルネ・フラン16％、カベルネ・ソーヴィニヨン4％をオーク樽（新樽85％）で16～18ヶ月熟成。