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ピエール・フェロー社は1882年創業という歴史を誇る名門です。家族経営によるドメーヌで、現在は5代目当主イヴ・ドミニク・フェローがその伝統を受け継いでいます。 ピエール・フェロー社はフィルベルト・フェローによって設立され、2代目のトニーの時代には樽に詰められたワインを川で運び、貨車に載せてリヨンやパリに出荷されるようになりました。3代目のアントニー時代にはトラックや馬車でパリに運ばれ、重要なビジネスの基を築くことになりました。アントニーはボジョレーワインをパリに広げたパイオニアとして一時代を画した人物でもあったのです。また、このアントニーは第二次世界大戦中、ヴェルサイユの市長となり、市を守ることに全身を傾けたことでも知られています。しかしこの時期、ワインの生産は衰退せざるを得なかったのですが、戦後アントニーを助け、現在のフェロー社の基を築いたのが4代目のピエール・フェロー氏、ドミニクの父君です。 現在ピエール・フェロー社はボージョレーの中でも1、2を争うワインの造り手として世界中から評価されています。またネゴシアンワインの造り手としても高く評価されています。土壌とぶどう品種の個性を最大限生かしながらワインを完成していくことをモットーとしています。瓶詰めは最新のテクノロジーを駆使していますが、それ以外は昔からの伝統を守りつづけ、今でもオークの大樽による熟成を行っています。 フランス国内では1500以上のレストラン、ビストロ、ワインショップへボジョレー・ヌーヴォーを販売。日本に置いてはJALUXとの取引は1986年からと長く、20年以上になります。またパーカー氏も「年によるむらがなく、この地方の信頼できる素晴らしい造り手」と高く評価しています。 サン・タムールAOCについて、サザビーズのシニアディレクターでありM.W.のセレナサトクリフ女史は、「これは聖バレンタイン・デーに飲むワインだといえば、やや冗談めいて聞こえるかもしれないが、その日に、サン・タムールを飲むのも、二人の聖人様の巡り合わせで面白いかもしれない。ここはクリュ・ボジョレーの中でも地区全域がソーヌ・エ・ロワール県内にある唯一のクリュになる。ただここも畑は花崗岩の基盤の上あることを知っていれば十分だろう。この地区で造られるワインでも白のほうはAOCサン・ヴェランの呼称となる。ここのワインはある種のハツラツさを持っているが、果実味とデリカシーがうまく組み合わさっているところが面白い。自然条件に恵まれた年のサン・タムールは2～3年寝かせるとさらに興味を引くワインとなる。残念ながらサン・タムールAOCのワインは出回るだけの量がない」と大注目！ また、ピエール・フェロー・エ・フィスについてボジョレー生産者のベスト5のひとつに挙げ（他はデュブッフ、モメサン、マテラン、SVGC)、「非常に真面目にワインを育てている、N・エルヴール。数多くのドメーヌを所有しているだけでなく、他のドメーヌワインの養育や瓶詰めもしている。フェローは個性を殺してまで力強いワインを造ろうとするところとは違って、芳香とフィネスを備え、ACの特徴を生かしたワインを造りだそうとしている。私の考えではそのねらいは見事に成功しているようだ。」と絶賛！！	サンタ・ムール “キュヴェ・アンソルセリュアース” 2005年 ピエール・フェロー・エ・フィス フランス語では「愛の聖人」という名前のワイン。フランスではその名前からヴァレンタインに送られるワインでもあります。洗練され、良くバランスのとれた赤いベリーの果実味とスパイスの風味が特徴。鶏料理などと。ジビエなどもお勧めです。11℃くらいでお召し上がりください。