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フランスの自然派と呼ばれる造り手達から『父親』のように慕われ、すっかり自然派ボジョレーの代表格のように言われるようになったマルセル・ラピエール。 ボージョレ地区の中でマルセル・ラピエールはひと際、傑出した生産者であると同時に、有機農法（ビオディナミ）ワインの実践者です。近年、有機農法を標榜する生産者はかなり増えましたが、彼はまさにその草分け的存在です。 畑では除草剤を使いません。除草剤を使うと、雑草だけでなく、その畑に生息している酵母菌も死なせてしまうからです。除草剤を使わなければ手入れが大変になりますが、土着の酵母菌が生きてブドウに付着し、この酵母によってアルコール発酵を行うことができるのです。一般にワイン生産者は、自分の好みの酵母（培養酵母）を使用します。使い慣れた酵母であれば、発酵のプロセスを熟知しているので管理がしやすいからです。しかし、土着の酵母（天然酵母）となるとそうはいきません。畑には何種類もの酵母が生息しているので、年によって優勢となる種類が異なります。ある酵母の発酵のプロセスを理解したとしても、次の年にも同じものが付着し、以前の経験を応用できるとは限りません。ラピエールは、そうした困難なワイン造りを実践しているのです。 毎年、どんな種類の酵母が付着しているかわからないブドウを発酵させるわけですから、そのプロセスを丹念に監視しつつ、アルコール発酵を進めるというのは大変な作業です。しかし、マルセル・ラピエールは労を惜しまず彼のワイン造りに情熱を捧げて、素晴らしいワインを造り出し、太陽の光と大地の力を液体に変えると言われています。 完全有機農法 ～こだわり5カ条の古来の技法を頑固なまでに守り続ける～ 補糖しない。（葡萄の糖分が足りない時に糖分を加える事をしない。） 培養酵母ではなく、葡萄の皮に付く天然酵母で発酵させる。 除草剤を一切使わないで葡萄を育てる。 酸化防止剤を加えない。 ろ過せずに瓶詰めする。	ボジョレー・ロゼ 2010年 シャトー・カンボン セニエ方式で造られるこのロゼは、やや深めの色合い。イチゴのようなピュアな赤い果実の香り、さわやかなミネラルと共にグリセリンからくるわずかな甘みも感じられます。和食や寿司などとの相性が良い辛口ロゼワインです。