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ジャック・セロスの事務所のすぐ裏手、レオン・ブルジョワ広場にドメーヌ・ド・スーザがある。ジャック・セロスと同様、ドメーヌの耕作にビオディナミを導入し、古木の醸造に樽発酵を取り入れるなど、個人栽培家のシャンパーニュを価値づける方策に知恵を絞っている。ジャック・セロスほどの個性はないが、繊細で柔らか味があり女性的なシャンパーニュはレコルタン・マニュピュランのお手本と言われている。2004年春にネゴス部門を立ち上げた。輸出が6割。生産の約1割を出荷する日本市場はオランダについで第2の輸出相手国。 自家ぶどう畑は8,5ha。これに借りて耕作している畑を加えると合計12ha程度になる。1999年からビオディナミに転換中で、現在全体の6割程度がビオディナミ、残りがビオロジック栽培だ。古いブドウ樹が多く、平均樹齢は40年以上になる。畑の多くはアヴィーズ、オジェ、クラマン、メニル・シュル・オジェなどコート・デ・ブランにある。ピノ・ノワールは4年前に買ったアイ、アンボネのもの。オーブのトロワ近辺にも1haの畑を持っている。ムニエはエペルネの近くの畑からくる。シャンパーニュの規則でレコルタン・マニュピュランは自家ぶどう畑から収穫したブドウ以外は使うことができない。外からブドウを得る必要がある。また、レコルタン・マニュピュラン部門とネゴス部門はそれぞれ独立した醸造所を構え、別々に醸造することが義務付けられている。このため8,5haの自家ぶどう畑のものは従来からあるドメーヌの醸造所で醸造し、ネゴスのブドウは新たに買収した広場の反対側の建物を使って醸造している。 しかし、ドメーヌの畑もネゴスものの畑もスーザのスタッフが耕作、収穫し、醸造・熟成している。だから質的には全く変わらないし価格も変えていないと説明する。ただし、ドメーヌものとネゴスものはラベルが異なる。ネゴスものはアーム・ド・テロワール社がゾエミ・ド・スーザのブランド名で販売している。ゾエミ・ド・スーザは現当主、エリック・ド・スーザの母親の名前だ。 「長い間、質の高い畑を請負で耕作してきましたが、レコルタン・マニュピュランとしてそれを使うことは出来ません。収穫したブドウは全てヴーヴ・クリコやポメリーに出荷していました。しかし、自分達で念入りに作ったブドウを自分達で醸造できないのは残念です。それて考え抜いた末、ネゴシアンを立ち上げたのです」 現在、ド・スーザ＆フィス・ブランドで出荷されるドメーヌものが7万5000本、ゾエミ・ド・スーザ・ブランドで出荷されるネゴスものが約2万本。海外市場で高まっているスーザ・ブランドの要求にこたえるためネゴス・ブランドを造ったが、自分達が耕作していないブドウを買い集めてネゴス部門を急激に拡大する方針はもっていないという。	シャンパーニュ ラ・スル・グロワ “ゾエミ・ル・レイヴ” グラン・クリュ ブリュット ミレジム2003年 “夢”という名を持つシャンパン“Le Reve Grand Cru BRUT Millesime 2003”は、特級アヴィーズ村の畑でビオディナミ農法で栽培された、樹齢50年以上の葡萄樹から収穫した究極のシャルドネだけを使って造られたスペシャルキュヴェの単一ヴィンテージシャンパーニュです。 造り手はシャンパーニュ地方アヴィーズ村本拠地で、レコルタン・マニピュラン部門の「ドメーヌ・ド・スーザ」とネゴシアン部門の 「ゾエミ・ド・スーザ」を擁するS.A.R.L, L’Influence du Terroir社。 このシャンパーニュのインポーターであるサンケイビバレッジを率いる合田氏は酵母菌の研究者で、無類のシャンパーニュ愛好家でもあり、シンガポールや香港、中国、そしてアメリカで、さまざまな事業を展開しております。その合田氏が、日本食を主として食している日本人の味覚や感性に合うシャンパンを探し求めてシャンパーニュ地方に足繁く通い、畑を見、土を食し、そして、エリック・ド・スーザ氏との出会いをきっかけに、その夢を実現することができ得たシャンパーニュなのであります。 その収穫年の葡萄の特徴を良く表しており、奥深い旨みと鮮やかに薫るミネラル感を感じていただけます。後味の余韻も非常に深く、そして長く楽しむ事が出来ます。