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コート・デュ・ローヌの広い生産地の中でいまだ脚光を浴びなかった北東部の村、ヴィサン。近年、個性的な醸造方法などを研究する若いヴィニュロン達が徐々に登場し話題を集めるまでにいたっています。その中の一人、ロシュ・オードランは、1994年に20ヘクタールの畑を父から引き継いだ現当主ヴァンサンが1998年に醸造所を設立したドメーヌです。当初は樽ごとワインを著名なネゴシアンに販売しておりました。その顧客はジャン・ルイ・シャーヴ、ギガルなどのトップドメーヌです。 彼の20ヘクタールの畑は、高台の丘陵地にあり、日当たりの傾斜としては抜群の立地にあります。その畑に植わるブドウはどれも樹齢が古く、カリニャンやグルナッシュにおいては樹齢100年にもなり、またシラーでも樹齢40年以上です。さらにこれらの古木を彼はなんと有機栽培で育てています。(非常に大変な作業を強いられます)現在、化学肥料や除草剤の使用は一切行っておりません。そして更なる秘密はバラエティーに富んだ土壌にあります。粘土層、小石層、砂質土壌泥質などのローヌ川からの影響のみならず、海底土壌の部分もあり、とても複雑な味わいになっております。 ヒュー・ジョンソン氏はヴィサンとロシュ・オードランについて、「ローヌ南部産のワイン。特に申し分ない16の村は名前をラベルに記すことができる。がっしりして大抵は信頼がおける。時に極めて見事なものも。赤はグルナッシュがベースだが、現在はシラーやムールヴェードルの割合が増えている。」としてヴィサンAOCの項の、おすすめ生産者の2人にデ・グラン・ドゥヴェールとこのロッシュ・オードランを挙げています。	ル・カイユ 2009年 ドメーヌ・ロッシュ・オードラン あまりにも2009年の出来が良すぎて、アルコール度数が驚きの15.5％！驚異のフルボディ赤ワインが完成。 ところがシャトーヌフドパフに隣接する好立地のコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュにもかかわらず、INAOの規定で、あまりにもアルコール度数が高いため、ヴァン・ド・ターブルの規格になったという、超スーパー・ヴァン・ド・ターブル！ 樹齢100年のグルナッシュ100％。年産わずかに600本のみ。 圧倒されるほど濃縮した果実味で、アルコールが高いため飲みやすく感じます。濃縮した味わいは、赤い果実やハーブ、赤身肉、腐葉土など様々なニュアンスが次々とあらわれ、いつまでも余韻が続くようです。他のローヌワインとは明らかに違います。