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シャトーヌフ・デュ・パプはグルナッシュ、サンソー、シラー、ムールヴェードルなど13種類の葡萄をブレンドするのが特徴で、その比率は生産者によって異なる為同じシャトーヌフ・デュ・パプと言ってもかなり変わったものになる。総面積が3,200haと広大で、生産者の数は300軒以上もあり、品質はかなりばらつきがある。品質の高いローヌ・ワインを世界に知らしめたのは、ロバート・パーカーの功績が大であるが、彼が最高の評価(5つ星－傑出)を与えたシャトーヌフ・デュ・パプの生産者は全部で19しかない。 ドメーヌ・デュ・ペゴーは、その数少ないパーカー5つ星生産者の一つで、ローランスとその父親であるポール・フェローによって運営されている。ローランスが父親を補佐するようになった1987年までは生産量の多くをネゴシアンに売っていたが、現在彼らのワイン造りに妥協はない。 ここのワインは生理学的に成熟した葡萄で造られており、収量は低く、ポールとローランスが瓶詰めの時期だと決定するまで、大きなフードルの中で発酵後の澱に触れたままになっている。SO2の添加は極力抑えられ、清澄処理も濾過もせずに瓶詰めされる。どんな年にも最高のワインを造り、ロバート・パーカーは「シャトーヌフ・デュ・パプ中で最も偉大で荘厳、古典的でしっかりとしたコクがあり、卓越した濃縮感を持った超大作」と賞賛している。 ロバート・パーカー氏はドメーヌ・デュ・ペゴーについて、 ほとんどの読者は、アンリ・ボノーの驚異的なシャトーヌフ・デュ・パプであるレゼルヴ・デ・セレスタンのボトルを手に入れる機会はないだろうから、そのスタイルに最も近いワインを試してみてほしい。ポール・フェローは、彼のよき指導者アンリ・ボノーとほぼ同じ手法で、噛みごたえのある、古いスタイルの、超大作のシャトーヌフ・デュ・パプを生産している。フェローのワインは、アルコール度が高くてがっしりした、妥協のないワインで、偉大なヴィンテージには頂点に達するし、軽めの年でも驚くほどよい出来栄えを示す。娘のローレンスに影響されたのは明らかで、フェローはボノーよりもずっと早く瓶詰めをする。ボノーの多くの場合、彼の家の地下にある暗くて狭苦しいセラーで、最低5年のエルヴァージュ（育成）期間を経るまではセレスタンの瓶詰めをしない。フェローは通常2年以内に瓶詰めするが、5～6年の樽熟成ののちに瓶詰めする限定生産品のキュヴェ・ローレンスは例外である。 伝統的な手法シャトのーヌフ＝デュ＝パプをつくっているドメーヌ・デュ・ペゴーは、20年近くものすばらしい実績を持っている。	シャトーヌフ・デュ・パプ キュヴェ・ローレンス 2009年 ドメーヌ・デュ・ペゴー わずか大樽1樽のみしか造られない、キュヴェ・ローレンス。高樹齢のグルナッシュ80％にシラー6％、ムールヴェードル4％、その他10％を全て手摘みし、厳しい基準で選び抜かれたものだけがワインとして仕込まれます。基本的には大人気のレゼルヴと醸造法は同じですが、レゼルヴの2年熟成に対しローレンスは4年間熟成という長期熟成。官能的な質感と多次元的な味わい。 2009ヴィンテージは素直に逸品といえる。深さと濃厚さが層になるような味わい。スモークされた肉、甘草、黒こしょう、香辛料となめし皮など、おびただしい香りが、その味わいをフルボディで豊潤な恐るべき果実味の力強さ、口を覆うような味わい、触感を見事にもたらしている。今、我慢するのは難しいが、それでも20年もの長期熟成の可能性を持っている。今から2029年が飲み頃。 Wine Advocate #209 Oct. 2013 Reviewer:Jeb Dunnuck
当店オーナーと、当主ポール・フェロー氏の娘、ローレンス・フェロー女史