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コート・デュ・ローヌ東部に“スパークリングワインの元祖"を名乗る地区がある、ディーという村だ。当地では2000年も前から独自の発泡法が伝承されている。恐ろしく古い発泡酒だが、れっきとしたAOCスパークリングワインだ。その名はクレレット・ド・ディー。 様々な添加剤を駆使して作り込むシャンパンと違って、クレレット・ド・ディーは全く添加物を使わない。瓶内二次発酵を促すために使う糖分、リキュールを一切必要としない極めてナチュラルな発泡酒、プリミティブだが超先進的なスパークリングワインなのだ。 仏国立農業研究所の研究によって、クレレット・ド・ディーの醸造法は、シャンパン方式に比べて少なくとも8倍、最大で10倍もの濃密なアロマを獲得できる事が明らかになった。常識破りの醸造温度とユニークな瓶内発酵法が強烈なアロマを生んでいるのだ。 驚異的な超低温(デブルバージュは0℃、発行開始から終了まで2～4℃)で発酵させるのがクレレット・ド・ディー流。低温醸造はアイグレウコス時代からの伝統。ヴエルコール山脈の冷水に浸けていた古代醸造をベースに技術開発したディーのオリジナル技法だ。 発酵は最長で6ヶ月にも及ぶ。それでも超低温科の発酵果汁には糖分が十分に残っている。果実の香りとワインのアロマと残糖分がベストバランスになった瞬間にボトリングするのがディー方式(メトード・ディオワーズ)の真骨頂。ここから温度を上げていくと瓶内でも発酵が続き、やがてピュアなスパークリングワインが誕生する。アロマの揮発を押さえる超低温醸造法と芳香成分を瓶内に閉じこめる発酵中ボトリング、そして添加物ゼロの瓶内発酵法の3技法が融合して初めて可能になった極めて難易度の高い泡生成法だ。 クレレット・ド・ディーを牽引するメーカーがジャイアンス社で、AOCクレレット・ド・ディー全生産量の85％を占めるトップ・ブランド。しかもフランスの量販店で販売される全てのAOCスパークリングワイン(シャンパンを除く)の中で販売本数・販売金額ともにシェア第一位を誇るフランス発泡ワイン界の巨人、現在21カ国に輸出され「世界で5秒に1本抜栓されている」ほど、売れに売れているブランド。超低温発酵法の開発で構築した高品質なイメージや無添加スパークリングというキャラクター、オーガニック・キュヴェの多彩な品揃え、シャンパーニュ並みの美しい泡、手ごろな価格が支持されて2001年から9年連続売り上げナンバーワンを達成。低アルコール(7度)飲料の需要増加の追い風もあって2010年度売り上げも絶好調!このずば抜けたブランド力のおかげで地元ディー村はジャイアンスのワイナリー巡りが“町おこし"の目玉になるほど。年間12万人もの観光客がジャイアンスを訪れて、その味わいに舌鼓を打っている。	ジュヴレ・シャンベルタン プルミエ・クリュ “エストゥールネル・サン・ジャック” 2008年 ドメーヌ・デュロシェ フランスNo.1スパークリングで知られるブランド、ジャイアンスのフラッグシップ。花柄のデザイン(エッチング・ボトル)もセンス抜群で、フランスのパーティには欠かせないスパークリングワインです。 輝きのある黄金色で、泡はエレガント。マンゴーやライチ、柑橘系のジャム、バラの香りがする。甘味と広がりのバランスが取れており、バラのアロマの持続が素晴しい。 食前酒、甘い料理にも塩のきいた料理にも、またチョコレートにも良く合う。サービスは5℃で。