「私の人生の中で最大の発見のひとつ」
－ロバート・パーカー

1978年にトレヴァロンのワインに感銘を受けたのがロマネ・コンティのオベール・ド・ヴィレーヌ氏。彼はトレヴァロンの素晴らしさをアメリカのインポーターに話し、そのインポーターの手によってロバート・パーカーに知られることとなり、1982ヴィンテージが脚光を浴びることとなった。

トレヴァロンはアヴィニョンから25kmほど南の人里離れたアルピール山脈の北側斜面にあります。ドメーヌを訪れる人たちをままず驚かせるのは目もくらむほど白く、ゴツゴツと尖って奇妙な形をした石灰岩が、澄みわたった空に向かってそびえるかのように積み重なっている光景です。トレヴァロンは約17haの畑を所有。15haが赤ワイン用でカベルネ・ソーヴィニョンとシラーが約半分ずつ作付けされており、残りの2haに白ワイン用マルサンヌ45％、ルーサンヌ45％、シャルドネ10％が作付けされています。

現当主のエロワ氏はパリで建築学を学んでいましたが、父親が1955年に別荘として購入したこの土地に1973年より住みつき、それまで葡萄畑など存在しなかった土地に葡萄を植え始め、1976年に最初のヴィンテージを瓶詰めしました。ワイン造りを本格的に学んだことはありませんでしたが、最初からビオロジック農法を実践、シャトーヌフ・デュ・パプのJLシャーヴ゛からシラー種のクローンをもらい植え付けるなど先進的でした。

「カベルネ・ソーヴィニョンはフィロキセラ以前にはプロヴァンスに存在していました。シラーと組み合わされることによって両者は互いによい働きをし、このブレンドこそがトレヴァロンの個性的な特徴となっているのです。アルピール山脈で栽培するカベルネ・ソーヴィニョンは非常に特徴的になります。スパイスのニュアンスが多くあり、シナモンや胡椒の香りがします。シラーはまろやかさを与えてくれます。

アルピール山脈の北側はやや冷涼である為、ここで栽培されるシラーは一般的な南仏のシラーに比べて熟すのが遅く、典型的な熟した果実味のあるシラーよりミネラル感にあふれたローヌ北部のシラーの特徴を兼ね備えています。このふたつの品種の見事なまでのブレンドがトレヴァロンのスタイルを築き上げているのです。」

トレヴァロン ルージュ 2013年 ドメーヌ・ド・トレヴァロン

トレヴァロンルージュは代表的赤ワイン。カベルネ50％とシラー50％の極上ブレンドの高級プロヴァンス産赤ワイン！シラーとカベルネ・ソーヴィニヨンは別々に収穫して醸造。小さなステンレスタンクと木製の発酵槽で2～3週間かけて醗酵。その後フレンチオークの小樽で24ヶ月熟成。

AOC法の改正によりAOCボー・ド・プロヴァンスでは20％以上のカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドする事が認められていないため、トレロヴァンのワインはヴァン・ド・ペイ・デ・ブージュ・デュ・ローヌとしてリリースされますが、プロヴァンスの最高級赤ワインの品質であることに変わりはありません。