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アルザス南部の雄ユベール・アルトマンを訪れ、その素晴らしい銘醸バックヴィンテージの取り扱いで合意できました。ブランド名にもなっているシャトー・ドルシュヴィールは11世紀にローマ法王も滞在した歴史的シャトーで、1854年よりアルトマン家が所有しています。 1986年にワイン造りを継承したユベールは、除草剤や殺虫剤、化学肥料を使用しないこと、（ボルドー液も含み）銅をしかないこと、収量を極めて低く保つこと、決して補糖をしないこと（補糖せざるを得ない年はネゴシアンにブドウを売ってしまう）、という4つの方針を徹底することによってワインの品質を著しく高め、フランス国内はもとより世界30カ国で人気を博すようになりました。 彼がフランスのワイン愛好家に大切に販売している90年代のバックヴィンテージをご紹介します。とても深みがあり、贅沢を感じる味わいです。 環境保全農法の理念のもとぶどう造りが行われています。土壌や水を汚染するのを防ぐために、地中に残留する除草剤は使用せず、唯一使われるのは、地中ですぐに分解されるものだけです。畝と畝の間の草を重要なものと考え、芝生のように定期的刈っています。 収穫量は、AOCでの規定はグランクリュでも、70hl/haであるにも関わらず、彼らは、AOC Alsaceで65hl/ha、グランクリュで45hl/haと、厳しく収量を制限して、凝縮感のワインをを造ります。補糖は一切行いません。また、環境保全を考える彼らは、クレマンを除くすべてのラベル紙には再生紙を使用しています。また、2002年以降は消費者にわかりやすいよう、エチケットに残糖分をg/lで表示しています。 アルザス・グラン・クリュ・特級フィングスベルグ畑についてロバート・パーカー氏は、広さ約28ha。南東向きでアルザスのブドウ栽培地域の南部に位置し、グーヴィラーのちょうど北にある。赤色砂岩と雲母をベースにした土壌は古典的な、長命なワインを産する。 また、アルザスのリースリングについては、偉大な白ワイン用のブドウであるリースリングは、アルザスにおいて明らかにドイツとは全く異なったスタイルとなっている。アルザスのリースリングには花の成分も感じられるが表現しきれないほど深い“灯油の風味”がある。ドイツ、モーゼル地方のリースリングに多く見られるスレートや銅鉄を思わせる性格と異なって土の香りのするミネラルや火打ち石のような味わいである。ドイツ産に比べると花よりはむしろパイナップルや蜂蜜、オレンジの皮の香りに富み、ミディアムボディ～フルボディのワインを産する。 1998年のアルザスについてクリスティーズのオークショナーでM.W.のマイケル・ブロードベント氏は四ツ星のビッグヴィンテージ評価で「思いがけなく4年続いた一連の優良年の4番目に当たるヴィンテージ!」と高評価！