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カスティリオーネ・デル・ボスコ（現在フェラガモ社所有）は、1960年代には現在と変わらぬ高品質なブルネッロを造っており、ブルネッロのコンソルツィオ（生産者協会）設立時の数少ないメンバーとしてしられております。設立年は不明ですが、20数軒からなる農家の生産者組合としてCastiglione del Boscoは発足しました。本拠地はモンタルチーノ村の中心にある丘の上に位置しています。当時は海抜350mに位置する畑で、典型的なガレストロ粘土質とトスカーナ砂岩の層のミックスされた土壌。海より、丘へ風が吹き上げ、ブドウを乾燥して病気をなくし、凝縮したブドウを収穫できる、特有の気候に育まれています。 歴史は、1880年に遡り、フェルッチィオ・ビオンディ・サンティがこの地区に住んでいたそうで、サンジョヴェーゼのクローン、「サンジョヴェーゼ・グロッソ」を発見した地区だそうです。現在のビオンディ・サンティの本拠地イルグレッポまで6Kmの場所にあり、車で10分ほどで行けるそうです。フェルッチィオの息子タンクレディが、一度1920年にフィロキセラ渦の後、「サンジョヴェーゼ・グロッソ」を植えることを推奨し、こういう時こそ、生産者が一丸となって協力することは必要と生産者組合を作りました。しかし、4年の樽熟を待たねば出荷できないので、すぐに現金化できず、生産農家は少なくなったそうです。結果的に終戦後に解散したそうです。このあと、1966年ブルネッロ生産者協会設立時に、当時樽熟を待てなかった農家がタンクレディの元に、教えを乞いに来たというお話です。（ここまでは、ワイナート62号のビオンディ・サンティのお話です） フェラガモの時代になる最近までは、生産農家の家族によって、各々のブドウ栽培がされてきましたが、ワイン造りは、数すくないブルネッロ生産者協会の創立メンバーの一員としてプライドを持ち、かたくなにブルネッロ生産法に基づき、一貫した生産を続けていました。1960年代前半には、すでに長熟タイプのヴィンテージワインといったふれこみで、アメリカ市場にいち早く輸出をしていた歴史もあります。1979年以降は、ワインスペクテーター誌で度々評価されており、84年以降は毎年評価されています。はじめて評価されたのが1979年で、92点の高評価を受けています。 2003年にフェラガモ社が約1800haの広大な敷地を醸造場を含め買収し、ホテル、ゴルフコース、スパを建設し、一大リゾート施設とする一方、開墾を続け現在約59haの畑を所有するワイナリーとなっています。また、ルーチェを造ったニコロ・ダフリットを招聘して、年々評価が上がっています。 買収の背景としては、1995年にアンティノリ社がカスティリオーネ・デル・ボスコの生産者から畑を購入してブルネッロを生産開始したことにより、瞬く間にこの地区の知名度が上がり、2003年の買収へ、また醸造場の改修となったそうです。	ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 1964年 カスティリオーネ・デル・ボスコ 1888年にサンジョヴェーゼの優れたクローンであるサンジョヴェーゼ・グロッソを100％用いて、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの元祖となるワインを造ったフェルッツィオ・ビオンディ・サンティが当時住んでいたといわれるエステート。 ブルネッロ・ディ・モンタルチーノについてヒュー・ジョンソン氏は「バローロと並び、イタリアで最も名高い赤。アルコール分が強くてコクがあり、強いフレーバーをもち、タンニンが強く寿命が長い。4年の熟成が義務づけられており、品質は常に向上している。」と絶賛の★★→★★★★評価！