伝説とも言える2人の徹底したスタイル

1989年に設立された、伝統派ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを代表するポッジョ・ディ・ソット。32ヘクタールもの敷地内のうち、10ヘクタール余りの急斜面にブドウ畑が広がっています。高い標高に加え、昼には海からの暖かい風が吹き、夜はアミアータ山からの冷たい風を受けるという、ブドウの生育に理想的な昼夜の寒暖差のもと、ワイン造りが行われています。

複雑なテイストが混在しながらも、透明感があってピュアな仕上がり

ワイン造りにおいては、収穫量は極限まで抑えられ、発酵には野生酵母のみを使用。セラーの設備はすべて温度管理のしやすい地下にあり、ブドウは斜面の高低差を利用した地下1階の裏口から搬入され、発酵が終わると、重力移動システムで地下2階の熟成庫に運ばれます。スラヴォニア産の大樽でロッソは2年、ブルネッロは4年、リゼルヴァは5年という長期に渡る熟成期間を設け、あくまでも伝統的製法にこだわっています。その後、ロッソは少なくとも6カ月、ブルネッロは1年の間瓶内熟成が行われ、時間を経ることによってしか引き出せないブドウの旨み、多彩な要素が見事に溶け合ったテイストを実現しています。純粋な蜜のような旨みやエキスがたっぷりと含まれており、非常に官能的な仕上がり。複雑なテイストが混在しながらも、透明感があってピュアな仕上がりはポッジョ・ディ・ソットにしか造り出せないと言われる程です。

イタリア最高のワインに数えられる名品

ポッジョ・ディ・ソットの実力を証明するのは、イタリア国内の評価誌などでの華々しい受賞歴の数々。2007年には、10周年を記念した限定キュヴェ、「イル・デチェンナーレ」がイタリアスローフード協会の発行する『ガンベロ・ロッソ ヴィニ・ディタリア』の2010年版で「最高のイタリア・赤ワイン」に選ばれました。また、2001年のブルネッロ・ディ・モンタルチーノがイタリアソムリエ協会発行のワインガイド「ドゥエミラヴィーニ」でイタリアの赤ワインとしてNo.1 となり、さらに2005年ヴィンテージは人気漫画『神の雫』の「第九の使徒」に選ばれるなど、輝かしい経歴を誇っています。

ロッソ・ディ・モンタルチーノ ポッジオ・ディ・ソット 2010年 ファットリア・ポッジョ・ディ・ソット

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは規定によりオーク樽で2年以上熟成した後、さらにワイナリー内で3年以上熟成させなければ出荷できないのに対し、ロッソ・ディ・モンタルチーノはオーク樽熟成期間は1年以上の規定。ポッジオ・ディ・ソットではロッソでもオーク樽で2年間熟成させるため、ワイナリーで3年熟成させればブルネッロとして出荷できるものを早くリリースしてロッソとして販売。

黒系果実やベリー、甘草、ハーブのフレッシュなアロマ。果実味はとてもゴージャスで絹のようになめらかな口当たり。限りなく贅沢でブルネッロに近いロッソ・ディ・モンタルチーノ。