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白ワインの産地として名高いアルト・アディジェ地方。イタリアでも屈指の”ビアンキスタ”(白ワイン専門家）の醸造家、ハンス・テルツァー氏が腕をふるうこのワイナリーは、カンティーナ・ソチャーレ（醸造共同組合）ながらガンベロロッソ誌を初め数々の高い評価得を受け、イタリアのワインガイドブックで「2000年ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたほどの実力です。 同社の高品質ワインは数百個のフレンチオークの小樽による熟成から生まれます。ブドウと木樽の完璧な調和をもつ、複雑な香り、味わいをもつワインが産出されます。 サンクト・ヴァレンティンのシリーズは、1986年にリリースされ、最初は、サンクト・ヴァレンティンの畑で収穫された厳選ブドウが使われていました。45hl/haという収量、完熟ブドウの使用、樹齢20年を超える畑、というポイントがこのシリーズの特徴です。カンティーナにおいても細心の注意をはらい、ブレンドする前に更にセレクションをすることによって、最初のリリースから20年以上経った今でも、高い評価を獲得し続けています。現在、サンクト・ヴァレンティンシリーズは10種類のラインナップをもち、トータルで50万本が生産されています。 今では、サンクト・ヴァレンティンの周りの畑のブドウも使われていますが、コンセプトは20年前から変わりません。つまり、収量をおさえ、完熟したブドウを使い、それぞれのブドウ品種の特徴に合わせた最適な醸造をする、ということです。特に条件の良いエリア（約80ha）のブドウはサンクト・ヴァレンティンシリーズを造るために使われます。また、ブドウ畑の名を冠したワインを造るためのエリア（モンティッグル・リースリング、シュルトハウザー・ピノ・ビアンコ）のブドウは、別々に醸造されます。サンクト・ヴァレンティンシリーズより収量は少し高く65～70hl/haです。 サンクト・ヴァレンティンのワインの熟成は、ブドウの品種の特性にあわせて、ステンレスタンクによる熟成の使い分けをしています。ゲヴェルツトラミネールは、ブドウの持つアロマを活かす為に、ステンレスタンクで発酵、熟成。 ハンス・テルツァー氏の醸造哲学 様々な種類のブドウを適した場所で栽培することによってのみ、ブドウの品種の特徴が完全に再現されるのです。土壌とミクロクリマをしっかりと理解することで、よい結果を生み出す事が出来ます。また、カンティーナでもそれぞれの品種に最適な醸造を行います。ワインはリリースされてすぐの若いうちに楽しまれる事はもちろん、特に8～10年と時を経て、尚楽しめることが大切です。 エノロゴのハンス・テルツァー氏は、1956年10月、ボルツァーノ生まれ。サンミケーレ・アッピアーノ村育ち。ブドウ栽培農家の長男。南チロル地方のラインバーグ農学校に通う。1977年にサン・ミケーレ・アッピアーノ社入社。現在、醸造責任者、販売、広告の責任者。今日の同社のワインの国内外における高い評価は、彼の力によるところが大きい。彼が行ってきた、伝統醸造の継承や、バリックを使用したワインなどでその名声を獲得していった。さらに、この地域からのスプマンテやデザートワインについての先導者的立場にある。1994年からアルト・アディジェのワイン学校で若手の指導にあたっている。 2000年にガンベロ・ロッソで最優秀ワイナリー賞、3種類のワイン（シャルドン1997年、ゲヴェルツ1998年、ソーヴィニヨン1998年）でトレ・ビッキエーリ受賞の快挙を遂げる。2004年、1994年の受賞から、10年連続トレ・ビッキエーリを受賞。	サン・ミケーレ・アッピアーノ リネア・クラッシカ ゲヴェルツトラミネール 2013年 香り豊かで力強いワインです。「一度飲んだら忘れられない味」とも言われます。クローヴなどのスパイスや、優しく香るバラなどが、この印象的なワインの上品さを強調します。ロブスターやカニなどの甲殻類や魚料理、フォワグラのパテなどと相性がよいワインです。