フランツ・ダームからリースリングワイン愛好家の皆様へ

フランツ・ダームは相続された古い畑や土地を所有していますが、どちらかというと若いワイナリーで、畑を購入したり借りたりもしています。我々は、伝統的に継続されてきた典型的なモーゼル・リースリングワイン造りに努力しています。

全てのワインは、畑の特徴を表現したものになっています。太陽、雨、全ての天候、もちろんテロワール、古いワインの樹が育つ土地がワインの中に詰まっており、我々のワインの中にそれらを見つけ出すことができます。我々の畑では真性の根(自根)を持つリースリングが植えられています。それらのぶどうの実は小さく、収穫できる量も少ないですが、濃密でフルーティーなワインができます。自然に対して抵抗するのでなく、人間の手によって成されなければなりません。従って急斜面にあるワインガルテン(ワインの庭)であるとはいえ1978年より草が我々のぶどう畑には育っており、単視眼的な考え方は避けています。

天候にさらされたデボンスレート(粘板岩)、粗い石の多い土地は、テロワールのベースを形造り、ワインに少し鋼鉄のようなミネラル感を与えています。雑草は農薬によって除去するのではなく、刈り取り、場合によっては掘り起こして土に埋め戻します。人工化学肥料は一切使われません。ほとんどの場合、伝統的でモーゼルで典型的な棒仕立てを採用しています。殺虫剤等の使用をすることなく、畑仕事は全て人の手によって行われています。

手摘み収穫後、注意深く果汁をプレスし、仕上げは精密にされます。そしてワインの特徴を生かして樹の大樽に貯蔵されます。ほとんど伝説的とも言えるモーゼルの典型的な酸、そして心地よい果物、深い果実の甘味の力強さ、これら全てが我々のワインの中にあります。

我々の畑は堅調に増加しています。理由のひとつは良い小区画を買っています。また一方では、我々の土地の価値を結果として大きく損なう、放置される休耕地が現出するのを避ける為、それらの畑を引き継ぐ努力をしています。それらの荒れた畑では、夏の間に放ったヤギに助けられています。ヤギたちはたっぷりと草を食べることで、草が乱雑に生い茂るのを防いでくれます。

多くのワインガイドは我々のワインを賞賛してくれています。 いくつかのヨーロッパの国々とアメリカに輸出しています。

ベルカステラー バードスチューベ リースリング アウスレーゼ 1976年 ワイングート・フランツ・ダーム

優雅でエレガントなリースリングとして定評のベルンカステラー・バードスチューベ（ベルンカステルの風呂桶）。やや緑がかった黄金色。このようにきれいなゴールドになるような状態のワインは状態が良い証しです。円熟したリースリング アウスレーゼらしい熟成香があり、この先も十分楽しめます。