カリニェーナはマドリードとバルセロナの間にある、サラゴサ近郊の内陸の平原にあり、一説によるとスペインでも最も古いぶどうの産地といわれています。

コヴィンカはこの地に1942年に設立、およそ300件の契約農家が加盟しており、総面積は2000ヘクタールに及び、7500万キロを生産するカリニェーナ最大の共同組合のひとつです。その40％以上はガルナッチャで占められており、ほとんどがヴィエイユ・ヴィーニュとなっています。

ワインメーカーは若き女性醸造家のAna Becdoecheaがつとめ、スペインの土着品種を敬いながらも積極的に新しい品種を取り入れ、醸造においても新旧のメリットをうまく享受し、国際的に認められるワイン造りを行っています。

アラゴン州　DO.カリニェナはスペイン原産の品種名が産地名という少しややこしいD.O。1930年代に早くも原産地呼称を獲得し、当時はリオハやヘレスと並ぶワインの銘醸地でした。その後は内戦が続き畑が荒れ果てカリニェナは長い間ワイン産業の発展から取り残されておりました。1990年代に入ると、ワイン産業復活が急激に始まり、品質向上、生産量、輸出量の増加と過去の栄光を取り戻しつつあります。

ドン・ディエゴ エスコラノ グラン・レセルバ 2008年 コビンカ社

深みのある鮮やかなガーネット色から、優しい果実の香りが広がります。フルーティな口当たりとスパイシーな味わいで樽香もクリーン。モダンなスペインワインとして十分なコストパフォーマンスです。ラベルの重圧感もあり上品さが漂います。