登美の丘 ブラック・クイーン＆マスカット・ベーリーA 2016年

登美の丘ワイナリーの自園産ぶどうとして、初めてマスカット・ベーリーAが商品名に冠されます。「日本ワインぶどうの父」とよばれる「川上善兵衛」が生み出した品種同士をブレンドした特別な赤ワインです。それぞれの品種の特長を活かしながら、バランスの良い味わいに仕上げました。

「ブラック・クイーン」由来のプラム、アメリカンチェリーのような赤黒系果実や針葉樹を想わせる香りとともに、口当たりは力強く、中盤からはマスカット・ベーリーＡ特有のやわらかい甘さが全体を優しく包み込み、心地よい余韻となって続いていきます。

2016年は、3月～4月にかけて気温が少し高めに推移し、萌芽は平年より長かった。4月末から5月にかけても気温が高く、日照時間にも恵まれたことで、ぶどうの成長は早く進んだが、8月中旬から9月に計6個の台風が上陸して、10月以降も天候が回復せず苦労の多い年となった。このような状況の中、区画ごとのぶどうの健全性、果実分析値、アロマの程度に加えて赤系品種では種の成熟度を見極めながら、最適なタイミングで収穫を行う事ができ、ほどよい酸味と良質なタンニンがバランスよく感じられるヴィンテージになった。