ラガヴーリン 1976年 37年熟成品 51％ 700ml

リミテッドエディションのナチュラルカスクストレングス・シングルモルトスコッチウイスキーです。アイラ島の岩に覆われた南岸にある、アイラで最も重要とも言える蒸留所、ラガヴーリンからのウイスキーです。蒸留所オリジナルのボトリングとしては最長の熟成年数、極めて希少なラガヴーリンです。1976年に樽詰めされたアメリカンオークカスクとヨーロピアンオークカスクの原酒を使用しています。世界中でたった1,868本しか存在しません。私たちがリリースした中では最高齢のラガヴーリン、正に垂涎の品で売切れ必至です。

この見事に成熟の進んだラガブーリンは完璧な調和のとれた、穏やかだが自信満ち溢れるモルト。素晴らしい、としか言い様がない逸品で、カスクストレングスでも控えめな味わいが、加水すると喜びに満ち溢れたデリケートさを身にまとう。熟成が進んだウイスキーではスモーキーさがなりを潜めてしまうことが多いが、このエレガントかつ力強いウイスキーにおいては、スモーキーさがかすれることなく残っている。

銅色の光を帯びた豊かな琥珀色。

音楽の巨匠の一見控えめだが実は素晴らしい表現力を秘めた演奏に通じる香り。そしてアロマは間違いようのないラガブーリンの香り。豊かで複雑、お香の煙に包まれた油絵の具。やや捉えどころのないトップノート。メンソール？ビーフ・コンソメ？更に嗅覚を集中させるとハニー・トフィーにライムの皮のかすかな香り、樹脂の豊富な白檀製のシガーボックス。加水すると喜びに満ち溢れるような甘く、軽くオイリーな香りが広がる。

ボディはミディアム。軽く舌を包み込むような口当たり
ストレートではまろやかで心地よい、センセーショナルな味わい。素晴らしく冷涼な口当たり、炭の燃え始めの甘いスモーキーと良く熟れたトロピカルフルーツの味わいに続いて、燃える木のスモーキーさ、そしてそれが口内を洗い流すような紅茶のドライさへの発展していく。その中で、ハチミツ、松、糖蜜のタルト、焼き栗といった味わいが幾つもの波となって、折り重なっていく。加水すると本当にデリケートな味わいとなり、スモーキーさのカーテンが開け放たれ、甘く包み込むような、ソフトで暖かい、ハチミツ漬けの生姜のような爽快なキャラクターを解き放つ。

フィニッシュは生地の焦げた糖蜜のタルトのように、甘い後味が、ややドライな味わいへと変貌していくが、本当に魂にしみ込んでくるのは、長く尾を引き全てを包み込むような薫り高いスモーキーさである。