このワインは樹齢25年以上のテンプラニーリョ品種で
作られています。
素晴らしい色と、花と果実の香りをワインにもたらします。

エチケットに描かれているのは風神。
ちょうどフライパンの底のような形状をした盆地に
畑があります。
この土地は風の神の伝説が生まれる程に、
強烈に吹き付ける風が特徴の土地です。
根から葉まで屈強なブドウの樹しか生き残ることが
できません。
しかし、その過酷な環境を行きぬく事ができるブドウは
必然的に地中深くまで根を張り、生命力の強い
選りすぐりのものばかり。

そんなブドウから生まれたワインです。


強い香り、ブラックベリー、プラム、プルーンといった
黒系のフルーツのもつ甘い果実のアロマに、
タイムやローズマリーを思わせる
爽やかなハーブ香りが混じります。

辛口の味わいの中にも、
果実本来の甘みやジューシーさ、
酸味や渋みといった要素が無理なくまとまった、
飲みやすいけど、どっしりしてメリハリがきいた味わい。

グラス１杯でもしっかり飲みごたえあるので、
レストランやワインバーなど、
業務用にもおすすめできるワインです。

もともとスペインだけでなくワイン生産国では
ワインを熟成させてこなれた状態にし、
その風味を楽しむ文化がありました。

それが、消費国として重要な位置を占める
アメリカマーケットの嗜好に合わせ
(バーベキューや、フライドチキン、ワイルドな肉料理、
などとも美味しく合わせられるよう）
一口目が美味しい、果実味が強くパワフルなタイプ、
つまりモダンでキャラクターの強い味わいのワインが
徐々に増えてきました。

実際このようなタイプのワインの、
コストパフォーマンスが良いものはスペイン産が多く、
アメリカの専門誌にも多数登場しており、
多彩なスペインワインの魅力の一つです。

今回新たにご紹介する「ボデガス・サン・ヴァレーロ」は、
スペイン伝統の味わいを頑なに守りつつ、
世界20カ国以上から請われて輸出を行う中、
伝統と流行の中で、
ちょうど良いバランスのワインも造ってきました。

この「シエラ・デ・ヴィエント」が造られているのは、
スペインの中でもブドウ造りに向いている場所と言われ
近年注目を集める土地「カリニェナ」。


カリニェナが注目されているのは、
昼夜の寒暖差の大きさ、夏が暑く雨が少ないため
収穫前のブドウにとって気候が良い
非常に強い風が吹くため、
「病害虫が発生しにくい＝自然派栽培が容易」といった
ぶどう栽培に向く多くの長所があるためです。

ぶどうの成長がゆっくりすすみます。
このおかげで豊かな果実味や酸味、ポリフェノールが造られます。

夏は特に照りつける太陽のおかげで40度近くに達する厳しい暑さにも！
ブドウは水っぽくならず、果実味が凝縮した味わいになります。

フライパンのような独特の形状で、大西洋側から山を越えてくる風が吹き下ろしてきます。
強い風が畑のブドウの木々の間を走り、ブドウの大敵である害虫や病気を飛ばすため、
実は自然派栽培にとても向いている土地なのです。