ルロワといえば、マダム・ラルー・ビーズ・ルロワのことを
語らずしてお話はできませんね。
マダムのお父様はロマネ・コンティの所有者でした。
蝶よ花よと育てられたマダムは天才的な味覚と鑑定能力を持っていました。
幼いころから父の持っているロマネコンティやラ・ターシェ、リシュブール
をたしなみつつ(す、すごい・・・。)ワインの帝王学を学んだマダムは、
その超越した味覚で納得したワインのみを買い集め、ネゴシアン業を
始めました。
ユダヤ人の宝石商の子供が幼少から最高のダイヤモンドだけを見て
育つのと同じく、世界最高の美酒で訓練を受けたマダムの口に合う
ワインだけがルロワのエチケットを獲得できるのです。
一般的にネゴシアンの仕事とは大まかに3つに大別され、
1 小さなワイン蔵の口利きをし、流通の仲立ちをする。
2 桶買いしたワインを自社ブランドのエチケットで市場に出す。
3 買い付けたブドウと自社畑のブドウから、自社蔵のワインを育て
自社ブランドのエチケットで市場に出す。
当時はマダム・ラルーは2番の取り組みをしていました。
卓越した審美眼で、大切にマダムの下で育てられ熟成されたワインは
世に出てたちまち人気を博し高騰していきました。
しかしその後すぐにブルゴーニュのワインがすべからく薬品に依存した
耕作、醸造に向かいマダムの舌を納得させるワインが見つからなく
なっていきました。
「買い付けに値する本物のワインがブルゴーニュから消えてしまう。」
聡明なマダムの予感はすぐに現実のものとなり、彼女はロワールに
一路の望みをかけ旅立ちます。
当時、自然農法(ビオデナミ)を提唱し既に世間から狂人扱いされていた
鬼才ニコラ・ジョリィのもとに、薬品との決別を誓ったワインの作り方を
学びにいったのでした。
様々な世界中の風評とスキャンダルに晒されながら、マダム・ルロワは
決して負けませんでした。
諦めないこと、それが私の行いのすべてを真実へと導いてくれるはず。
岩のような堅い信念がマダムに、健常で至上最高のグレードと
言わしめるワインを生み出させました。
ロマネ・コンティの販売権を失墜したキズなどものともせず、
今日、なお輝き続けるルロワのワインがマダムの真実を語っているのです。
天才鑑定家、マダム・ラルーの精髄を一度は知っておくべきチャンスです!
|
|
ヴェリタス~輸入直販ワイン専門店のドメーヌ・ドーヴネ(ルロワ) 1
件中
1
〜
1
件