ボルドー超有名シャトー訪問記 その九
シャトー・シュヴァル・ブラン
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これがシャトー・シュヴァル・ブランのエントランス。 |
天下御免の白馬城、シュバルブラーン突撃訪問~~!!
白衣姿の女性が現れた。
研究者スタッフなのか、それにしてもこの服装で迎えられることは極めてまれだ。
アイボリーで統一された簡素な外観と品のいい室内。
エントランスの脇の応接室には、訪問者記帳の分厚い台帳が置かれていた。
人を迎える準備の整ったしつらえに、ボトルの気品と同じゆかしさを感じる。
う~ん、カベルネフランの潤いのあるふくよかさとメルローの粘り強さ。
緩急極まるこのPちゃんも、ボルドー8大シャトー(5大シャトー+ペトリュス、
オーゾンヌ、シュバルブラン)と公認するワインの秘密はどこにあるのか、
ちょっとときめくよ、浪速のおばちゃんも。ドキドキ。
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入り口いきなりシュバルの畑の地層が三つ飾られてある。
37haの土地は、砂・砂利質20%、砂利・砂質40%、
砂・粘土質40%に分かれている。
砂や砂利はワインに明朗さとしっかりした骨格を与える。
粘土は粘りやしなやかさや強さを。
1km向こうはペトリュス。
ポムロールとの境界に位置するシュバルはメルローの柔軟性を
鼓舞するサンテミリオンの中では異彩を放つ。
セパージュの70%はカベルネ・フラン。
しなやかでありながら爽やかなこの陰に隠れた大貴品種(Dr.ひいき)は、
丹精された時にしか、その本来の輝きと美しさを表現しない。
残り30%はメルロー。メドックとも異色なのだ。
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この2種類のぶどうは、畝分けせず、どの畝にもランダムに混植してある。
最もすばらしい実をどこにつけるか、統計を取りながらゆっくり
場所を決める予定という、壮大な計画。
発酵はずっと使ってきたコンクリートと新たに導入したステンタンク。
昨年まで活躍した水圧の垂直式圧搾機が仕事をリタイヤし、
それでも静かに屋内に置かれてあった。
「シュバルではずっと以前から使ってきたものを今日でも大切に使います。
ワインは常に完成され何一つ支障がなかったのですから。」
問題は施設の立派さにあるのでなくシャトーや畑でいかに仕事を
するかにあるのですから、といいたいのだろう。
今時見かけるこけおどしの装置は、なにひとつない。
すべてシンプル。すばらしい。 |
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装置がシンプルになるほど、後は畑と蔵の献身と技術に頼る他ない。
人の手間にどれほど重きを置いているか。
シュバルのワインの根底には、土と人ありき。
試飲した98年のカシスやブルベリーをほおばったフレッシュ感と
美しいタンニンのストラクチャーに、自然とぶどうを尊重し大切に
育まれていることを実感する。
すみれの香と味わいの長い余韻に、これほどピュアでかぐわしく、
やさしくも秘めたパワーがおくゆかしいワインが他にあるでしょうか。
ないからいいんですよ。
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Chateau Sheval Blanc
シャトー・シュヴァル・ブラン
コク辛口 赤 750ml
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ちっちっ、シュバルを飲むときは「ボルドー飲むのぉ~」なんていっちゃあ
だめだぜベイベェ。
「今日は、バ・ル・や・るっ・てのさ、フッ。」
うっ~、よいこの皆さんはこんなおじちゃんのまねしちゃ、
センセおしりペンペンですよぉ~~。いいですね~。
お味もシャトーも最高のシュバル・ブランでしたー!
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