シャトー・デュクリュ・ボーカイユ
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ボーカイユの畑 |
ビッグビンテージ、2000ボーカイユ大放出!
ついでに蔵元突撃大訪問~~~~!!!きれいかったよ~~ん!
行って来ましたボーカイユ。
皆さんここってどんなとこだと思われますか?
奥ゆかしいまでの典雅なシャトーそれがボーカイユでした。
午後3時40分。シャトーに到着。
10分遅刻しちゃったけど、案内のイザベルさんがにこやかにお迎え
下さいました。
1720年に建てられた壮麗なシャトーの横手の新しいカーブをまづ拝見。
半世紀に渡りボリー一族により経営維持されてきたここのシャトーは
すべてが質朴で完璧。
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「55ヘクタールの畑や施設全体を40人の従業員の手で常に手厚くケアされています。
このメンバーの顔ぶれが変わる事はありません。
オーナーのボリー氏自身もシャトーに住み、熱心に陣頭指揮を
ふるってらっしゃいますよ。」
ジロンドの流れからわずか600mの距離だが、ここの畑の部分は丘の上に
なっていて、その丘は上部はグラベル(砂利質)、その下は天然の礫岩で8m
もの深さがあるため、排水は完璧だそう。
唯一道路に面した一部だけ例外に人口の排水パイプを設置してあるらしいが、
それ以外はどこも特に触っていないというから、驚くほど排水がいいことは確かだ。
もともとここメドックは湿地帯で、バルバンヌと呼ばれる水溜りの茂みが
そこいら中に点在しているため、多くのシャトーが排水用のパイプを
縦横無尽に埋め込んでいる。
それを考えればボーカイユの地の利は、相当大きい最上の場所といえる。
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イノックスのタンク
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そのまま場所を古いセラーに移動する。
古い館の方は作りの石そのものが恐ろしく分厚く切ってあるので、
温度管理は自然のままでこれまた完璧。
エアコンなどは一切使用していない。不要とのこと。
新樽比率最高60%、それ以外は一回だけ使用した樽を使って仕込む。
実際は樽をガンガン、ということには反対意見らしい。
調和こそが一番大切なものであり、ワインはブドウが主役なのであると
イザベルさんは明言。
「1961年と1959年というのは本当に偉大なボーカイユが生まれた年
ですが、当時は20年ほど使いこんだ樽を最後の仕上げに使っていました。
それでもその時のワインが偉大であることはなにひとつ変わらないのです。
私は思いますが、樽をかけるというのはワインを長生きさせるよい手段ですが、
樽でワインを作ってしまってはいけないのです。」
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ブドウを大切にするボーカイユの姿勢がそのまま味わいに反映されています。
なにゆえあのように優雅でなめらかなのか、ひたすら果実の純粋性を
追求していることが直に伝わってきました。
そのままボリーさんがお客様をもてなすプライベートセラーを拝見。
す、す、すご~~~~~~い!
1864年なんてのもある~~~~っ!うわ~~~っ!!
瓶なんてひとつひとつ手吹きのボトルなので形バラバラ、おしりの深さまちまち。
手作りだからこその味わいの深さ。どれも実に味があるな~。
いよいよお待たせのボーカイユ2002年の試飲が始り、メートル祉D侮ゥ轡・のルネ・ルソーさん登場。
恰幅がよく、2分に一回はギャグを飛ばしまくるこの蔵の番人が、この
恐ろしくなめらかなワインを造ってきた張本人か。
02年のボーカイユのふくらみのある果実の甘い香りとタンニンのなめらかなこと。
非常によく凝縮され、樽感と渋みのまるさが絶妙のハーモニーを作っている。
優雅、典雅、優美、エレガントの極致だ。
あちこちで2002年が難しかったと聞いたので、もちろんルネさんにも
早速訊いてみた。
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辻:ボーカイユの2002年は難産でしたか?
ルネ:いいや、難しくなんてないさ。
辻:どうしてですか?
ルネ:とてもよくブドウが熟れて、すごく力が充実してるせいで、
2000以上に素晴らしくなった。
どちらかというとよりクラッシックなタイプだがね。
辻:どことも難しいといってましたが?
ルネ:ボーカイユの畑がいつも自力で良くしてしまうんだ。簡単さ。
私なんて産婆にすぎないからね。
それはそうと今ボーカイユのうまいブドウを牛に食わして、
搾乳すると乳の代わりにうまいボーカイユが出て来るってやつを研究中だ。
これがうまくいったら、今よりもっと作業が楽になるね。ニヤッ。
途中まで真剣に聞いていたのに一杯食わされた。
その後2分に一回のギャグをかまされ、ボーカイユのなめらかさと
おおらかさはルネさんの仕業だと変に納得してしまった。
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