- 著者 : 山本一力(著)
- 出版社名 : 小学館
- シリーズ名等 : 小学館文庫 Jや01-4 小学館時代小説文庫
- 発売日 : 2023年07月
- ISBN : 9784094072747
- 直木賞作家による、落語「人情小説」集!
●子別れ
腕の良い大工だが呑兵衛の熊五郎。呑み過ぎないよう妻のおとくに釘を刺されていたが、棟梁に前借りした50万円を、遊郭ですべて溶かしてしまった。愛想をつかしたおとくは、一粒種の亀吉を連れて出て行ってしまう。
●景清
腕のいい鏨彫り物師だった定次郎は、目の病を患い、わずか半年で失明してしまった。かつての仕事への未練を捨てられず、目の病に御利益があるという赤坂の圓通寺の日朝さまに、願掛け参りを始める。
●後家殺し
刃物研ぎ宿「研ぎ常」の親方である常吉の強みは、声の良さにある。義太夫の師匠中堀十元に、熱心に稽古をつけてもらっていた。天保三年六月、常吉は運命の女に出会う。
●火事息子
蔵前天王町の大身札差・伊勢屋四郎左衛門は、従弟で質屋を営む伊勢屋藤右衛門の息子・藤三郎を溺愛していた。火消しに憧れる藤三郎のために、四郎左衛門は火の見やぐらを建設し、半鐘番に就けるよう根回しをした。
●柳田格之進
彦根藩納戸役を免職となった柳田格之進は、浅草馬道の碁会所で質屋、万屋源兵衛と対局し意気投合する。対局はその後、万屋の離れにて行われることになり、二人の関係は、八月の十五夜まで盤石だった。
【編集担当からのおすすめ情報】
『あかね空』で直木賞を受賞した山本一力氏は、講演やコメンテーターを数多くつとめていることもあり、高い知名度と確実な読者を獲得しています。本作は前作「芝浜」につづき、古典落語に材をとった短編集です。時代小説ファンのみならず落語ファンも楽しめる一冊です。
カバーイラストは「カールおじさん」「サントリーのペンギン」などで知られる、ひこねのりお氏、解説は幇間の櫻川七好氏が担当。※本データはこの商品が発売された時点の情報です。
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