- 著者 : 高山知明(著)
- 出版社名 : 笠間書院
- 発売日 : 2014年05月
- ISBN : 9784305707345
- 当時の話者の視点に立ち
過去の音変化をとらえ直す
「しじみ(蜆) ちぢみ(縮) すずみ(涼) つづみ(鼓)」
元禄期の京都でジとヂ、ズとヅの音の違いを説く『蜆縮涼鼓集』。
従来説の限界を越え、その背景に光を当てる。
タ行ダ行の破擦音化、ジヂ・ズヅ音の合流、濁音の前鼻子音消失化といった
各変化の関係を解きほぐし、日本語の歴史の持つ意義を再認識する。
【 取り扱う対象言語は日本語であっても、言語史研究の目的のすべてが、日本語について明らかにすることというわけではない。より重要なのは、日本語の事例研究を通して、言語変化に対する理解を深めることである。そのためには、もちろん各時期の音の体系や音価を明らかにすることも重要だが、それを課題とするだけに留まらない。...書き手のものの見方を問題にするかたちで文献の内容を読み解くことを目指す。まず当該文献の書き手の言語認識に焦点を当て、その上で、その認識が生じる背景を探っていく。それによって、変化の動的側面に光を当てることも可能になる。その場合の動的側面とは、変化の具体相であり、それをわずかでも見出すことを目的とする。...第4章より】※本データはこの商品が発売された時点の情報です。
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