- 著者 : 小倉脩三(著) 福田清人(編)
- 出版社名 : 清水書院
- シリーズ名等 : Century Books 人と作品
- 発行日 : 2018年04月
- ISBN : 9784389401269
- 二葉亭が自らに「くたばってしまえ」と言い放って、ペンネームを「二葉亭四迷」とした、という話はよく知られている。自分が文学者であることを何よりも嫌悪し、幾度か文学を放棄した。しかし、そのようにして書かれた彼の創作、翻訳、評論が、近代日本文学確立のために果たした役割は非常に大きい。また、『浮雲』『其面影』『平凡』等、数少ない彼の小説は、今なお色あせることなく我々に感動を与えるが、その背後には、明治の知識人としての彼の深い人間的苦悩があった。若くして、政治・外交官を志してロシア語を学び、大陸へ渡ること二たび、志のとげられぬままついに旅先で病を得てシンガポールのベンガル洋上で四十六歳の生涯を閉じる。その波瀾多い苦難の生涯は、単に文学者という域にとどまらず、いわば明治という近代文明黎明期の一先駆者の人間記録としても、万人の胸をうつものである。※本データはこの商品が発売された時点の情報です。
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