- 著者 : タニノクロウ(著)
- 出版社名 : 白水社
- 発行日 : 2021年06月
- ISBN : 9784560098585
- 「コロナの時代」の寡黙劇
いつの日か、その街のコインランドリーは、最終営業日を迎えた─。ネオンの光も香ばしく滲ませる飲食店街の、語られぬ思いが渦巻く、滑稽で哀切な人間ドラマ。これぞまさしく、「コロナの時代」の寡黙劇。
〈小説なのか戯曲なのか「区分け」の曖昧な文章を、あえて書きました。(…)「虹む街」とは、執着やこだわりから解放されたシームレスな場所を意味し、それは演劇、劇場そのものでもあると言えます。(…)私たちは、いま、「内面に向き合うこと」を強いられています。生きてもいて死んでもいるかのような、「優しい亡霊」として〉(本書「あとがき」より)。
本作は、いわゆる戯曲の形式(役名と台詞とト書きの列挙)ではなくて、小説やエッセイのように散文的なテクストとして記されてゆく。それは、まるで「観客目線小説」といった赴きだ。その書きぶりにおける実験性や、舞台設定(アジアの多様性あふれるコミュニティ)などもあいまって、タニノクロウの「ネオ・アングラ」なる資質を大きくはばたかせている。
「新しい戯曲」として、未来にアーカイブされる文学作品。カバーイラストは森泉岳土、カバーデザインは吉岡秀典。※本データはこの商品が発売された時点の情報です。
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