- 著者 : 高橋康也(著)
- 出版社名 : 白水社
- シリーズ名等 : 白水uブックス 1132
- 発売日 : 2017年11月
- ISBN : 9784560721322
- 第一人者によるベケット入門
「ぼくは『道化』に視点を定めて、ベケットの世界を見つめようとした。
恐ろしさと滑稽さがいわくいいがたく一つに重なっている。
そこにベケット文学の要諦があると信じたからだった」(本書より)
いつの時代にも、新しい読者を獲得し続ける稀有な作家、サミュエル・ベケット。ゴドーとは何者なのか。ベケットの半生とその時代を辿りつつ、〈道化〉の誕生から終末までを代表作を中心に読み解く。
祖国喪失や使用言語の問題、第二次世界大戦時に参加した抵抗運動の影響について、チャップリンの道化やデカルトとの違いなど、要点を押さえられている。『ゴドーを待ちながら』の着想と小説三部作(『モロイ』『マロウンは死ぬ』『名づけえぬもの』)との関連も詳述され、ベケットの全体像がよくわかる。
著者によるベケット追悼文と吉岡実の関連エッセイを併録。解説・宇野邦一。※本データはこの商品が発売された時点の情報です。
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