- 著者 : 小野竹喬(著)
- 出版社名 : 青幻舎
- シリーズ名等 : ちいさな美術館
- 発売日 : 2009年11月
- ISBN : 9784861522291
- 小野竹喬の芸術
竹喬の絵を見ると心が癒されるという声を聞く。人は必ずしも芸術から強いメッセージを得ようとは思っていない。自然と素直に向き合い、その自然から与えられるものを心の内に溶け込ませ、純化して表わす、それが竹喬の芸術である。
小野竹喬は明治22(1889)年、岡山県笠岡市の商家に生まれた。明治36年京都の竹内栖鳳に師事し、「竹喬」の雅号を貰う。明治44年に京都市立絵画専門学校を卒業。このころ日本画の写実表現の可能性を探り、印象派以後の西欧近代絵画と南画を融合する。
昭和初期から古典研究を通して大和絵に関心を持つ。戦後は自然の素朴な変化に目を向け、澄みきった色彩の世界を展開する。昭和41(1966)年の《宿雪》、42年の《池》は、洗練された画技と深い精神性を示した。昭和51年の《奥の細道句抄絵》は詩味の豊かさを若々しく描いた。また「茜空の画家」の名で呼ばれる。昭和43年に文化功労者となり、51年には文化勲章を受章。昭和54年、89歳で逝去。
上薗四郎(笠岡市立竹喬美術館館長)-序文より抜粋-※本データはこの商品が発売された時点の情報です。
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