- 著者 : ジェイムス・クリュス(著) 森川弘子(訳)
- 出版社名 : 未知谷
- 発行日 : 2004年03月
- ISBN : 9784896420975
- 少年は最後にシャックリのついてくる、だれの心をも明るくしてしまうとびきりの笑いを持っていました。彼は三歳のとき、陽気で優しいお母さんと死に別れ、貧しい人々が暮らす裏通りのアパートに引っ越します。大好きな父さんは仕事で留守がちです。大人は皆そうですが、とりわけ訳の分からない継母や、わがままで意地悪な義兄さんとつらい日々を送っていました。日曜だけ、優しい父さんと競馬場に出かける日曜日だけは、まだ明るい笑い声を響かせていました。十二歳のとき、その父さんまで事故で失ない、天性の明るい笑いを忘れてしまいそうになりました。父さんの葬儀の日に出会った謎の紳士と取り引きし、どんな賭けにも勝てる力、つまり莫大な富と引き替えに、その素晴らしい笑いを売ってしまいます。やがて、富は幸せをもたらさないこと、笑いこそ、人生に不可欠のものだと思い知った彼は、十四歳で家を跳び出し、ハンブルクの港から、笑いを取りもどす旅に出ます…まだ笑うことのできる全ての人々のために。夢見ることが忘れられない永遠の少年達のファンタジー。※本データはこの商品が発売された時点の情報です。
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